マレーシアは、6割がイスラム教を信仰するムスリムで占められています。その為、観光地化されているモスクも含め、数多くのモスクが点在しています。
ということもあり、ガイドブックなどでも観光地巡りの1つとして「モスク巡り」が紹介されていますよね!
ですが、モスクはただの観光スポットではありません。ムスリム(イスラム教の信者)が日常的にお祈りを捧げる宗教施設です。服装やマナーなど気をつけるべきルールが存在します。
目次
マレーシアのモスクとは?
モスクは、マレーシア語でMasjid(マスジッド)と呼ばれます。ガイドブックでも紹介されるような場所だと「ピンクモスク」や「ブルーモスク」が有名です。
マレーシアのモスク見学の注意点
注意点①礼拝時間は礼拝堂に入れません
礼拝の時間には内部(お祈りを捧げる礼拝堂)を見学することは出来ません。外からのみ見学することになります。基本的に午前中なら、内部も観光出来ます。
注意したいのは、午後1:30前後と夕方16:30前後。お祈りに来るムスリムも多いので邪魔にならないよう配慮が必要です。
金曜日は、成人ムスリム(特に男性)の集団礼拝が義務づけられているなど、大事な曜日のため入場できる時間がさらに限られます。
注意点②靴を脱いでから入場する
靴は脱いでから入場します。その為、観光にいく時はサンダルでもスニーカでも何を履いていても大丈夫。ムスリムもサンダルを履いてモスクにお祈りにきます。
靴下は履いたまま入場してOKです。大理石などの石造りで床が滑りやすいので、足元には注意してください。
大型の収容人数が多いモスクになると、ムスリムと観光客で下駄箱や入り口が分かれていたりする場合があるので、セキリュティスタッフ(警備員)の指示にしたがうのがベスト。
注意点③観光客が入れないエリアも
基本的に観光客はプレイヤールーム(礼拝堂)の中まで入る事は出来ません。礼拝者の安全と尊重の為です。
観光客が入れる許可されたスペースが一角取られているので、そこから中を見学します。
見てもらうとわかる通り、パーテーションで仕切られていて観光客が入れる部分は一部です。もう1つ有名なブルーモスクの方がもう少し内部まで入れますが、制限はあります。
注意点④モスク内での飲食や喫煙は禁止
大理石や美しい床の絨毯が見どころのモスク。保護するために、モスク内での喫煙や飲食は禁止されています。
注意点④ラマダン中の見学について
ラマダン中は、見学できないという事はありません。
イスラム教の人達にとって「ラマダン」は一年の中でも重要な儀式の1つ。5月初旬か中旬から1ヵ月の断食に入ります。
健康なムスリムは、日の出から日の入りまで飲食はもちろん、喫煙や性的なことまでが禁じられます。なので、人々がイライラしがち!
ラマダン中のムスリムは、極力体力を消耗しないように完全に省エネモードで過ごします。(人によるかも・・)マレーシアに住んでいた頃は、タクシーが捕まりにくくなったり、店員さんがレジに座り込んでいる光景もよく目にしました。
それだけ、断食は大変なもの。
そんなことも理解しながら見学するといいと思います。
マレーシアのモスク見学のマナー
マナー①静かに見学、カメラの音にも配慮を!
モスク内は静かで荘厳な雰囲気です。実際にお祈りしているムスリムもいます。携帯のカメラの音は想像以上に響くので、注意が必要です。
シャッターが無音になるアプリを使ったり、一眼レフなどのカメラを持参した方が気兼ねなく写真撮影が楽しめます。
もちろん、大声での会話や携帯電話での通話も控えてください。
マナー②勝手にムスリムの写真を撮らない
イスラム教徒の中には「写真を撮られる」という行為を非常に嫌がる方もいます。
私も住み始めの頃、そういったマナーを知らずに訪れたモスクでガイドさんの写真を撮影しようとした所、手で顔を隠されやめてとジェスチャーをされました。
よくよく調べてみると、偶像崇拝が禁止されるイスラム教では、自分の姿や形が写真として残ってしまう事を嫌がるという理由がある事を知り、申し訳ない事をしてしまったと反省。
マレーシア モスク見学の際の服装
女性の適した服装とは
肌の露出、体のラインが出る服装は原則禁止。モスクに入る時は手や顔、足首以外の肌を見せない格好が適切です。
モスク見学でおすすめの服装▽
- ゆったりしたワンピース
- ロングスカート
- 長袖・長ズボン など…
よく見かけるのが、モスク見学に来た外国人がミニのワンピースや太ももを露出した短パンなどの格好で周辺を歩いていること。
マレーシアは多民族国家で、中東の国と比べると同じムスリムでもちょっと違うというか寛容感じはあります。
ですが、観光に出かける時はイスラム教と礼拝を行うモスクという場所に敬意を払って、あらかじめ体のラインがわかるような露出の多い服装は避けるべきです。
貸し出しのローブは必ず着用を
ピンクモスクに行った時
観光客の受け入れをOKしているモスクでは、女性が観光する際に髪や肌が見えないように無料でローブの貸し出しを行っています。必ず着用して入場してください。
大判のスカーフで髪を隠す形でも問題ありません。その場合、前髪も含め髪の毛をすべてを隠す必要があります。(顔は出ていてOKです)
ムスリムの女性たちがつける「ヒジャブ」は、デザインや巻き方が豊富で、ファッションの一部になっています。
イスラム教徒の女性 ヒジャブ 無地 カラーバリエーション 21色
インスタを見ていた時に、フードの代わりにヒジャブを買ってローブと合わせて着用した写真をあげている方達をみて可愛いなーーと思いました!
確かに、フードだけだとハリーポッターみたいな感じになっちゃうんですけど、モスクでローブ×ヒジャブの組み合わせってすごく可愛いですよね。
インスタ映えって感じです。マイヒジャブ欲しい!
男性の適した服装とは
短パンだったので隠すものを貸してもらいました!
男性の場合は肩とヒザを隠す必要があります。7分丈のズボンはOKです。短パンやノースリーブの場合、ローブや足を隠すスカート?のようなものを貸してもらえます。
ただローブって重くて生地も厚いんです。暑がりさんには大変かも。
急なトラブル回避のためにも、あらかじめ長ズボンやを7分丈を履いていく方が楽かもしれませんね!
まとめ
今回は「マレーシアでモスク見学をする時の服装や注意点・マナー」について紹介しました。ルールを守れば楽しく非日常の体験ができます。
近い将来、キリスト教を抜いて信者数が1位になると言われている「イスラム教」モスク見学を通じて、少しでも理解が深まることを願っています。
マレーシア旅行のお役立ち記事▽